しばらく工房日誌をお休みさせてもらいましたが、少し余裕ができたので少しずつ更新します。
久しぶりすぎて写真の撮り忘れが結構多くてスミマセン(汗)
さて、1年ぶりの投稿は、ニッシンエレクトロ社の消音ユニット「ピアメイト」の取付です。
ピアノは工房に在庫していたヤマハMC108W。
一般的なアップライトピアノよりも背が低いモデルで、内部も特殊な作りなので難易度が高そうでしたが、メーカーに確認したところ「取付実績あり」ということで挑戦しました!
どこが普通と違うかですが・・・
どのメーカーの消音ユニットでも「ダンパーストップレール」という部品をハンマーが弦に当たらないようにするための「ストップバー」に付け替えます。
↓普通のピアノの場合
でもこのピアノの場合、ダンパーストップレールが普通の取り付け位置ではなくセンターレールに付いています。アクションブラケット(金色)に取付け穴も開いていません。
↓MC108W
オプション部品を使えば取付可能とのことで、あらかじめメーカーさんに用意していただきました。
ストップバー取付
ストップバーを次高音部で固定するための部品をダンパーストップレールが付いていたネジ穴を利用して取り付けます
長さがギリギリでしたが元のネジで対応しました。(バーの向きが反対ですね、これ)
ここで問題発生!
レールにちょっとした山があって取り付けたバーが斜めに・・・
山を削りました。
ストップバーがブラケットに当たってしまうので加工します。
(結果的にはこの工程は必要ありませんでした)
ストップバーをブラケットに取り付け。
ブラケットに穴がないのでオプション部品を使って挟み込んで固定します。
ここからが難関でした。
写真ではお伝えできないのですが、ストップバーの適正な位置がなかなか決まらなくて、前後したり上下したり延々と・・・
上下は容易にできるのですが、前後はスペーサー用に木を使って出したり入れたり重ねたり(泣)
ホッとしたところでまた問題発生!
ピアノ本体にアクションを載せたら何かがおかしい・・・
低音側の部品が奥のフレーム(金色)に当たってしまいました(写真撮り忘れ)
やっとの思いでストップバーの取り付け完了しました。
まる1日掛かりましたが工房作業でよかったです。
ピアメイトが悪いわけではなく他メーカーでも同様の作業が必要で、あくまでもMC108Wが特殊ケースなので誤解がないように!
キーセンサー取付
こちらもメーカーさんから「高さ調整加工が必要」と聞いていましたが、ギリギリそのままで付けられました。
その他取付
ペダルセンサー
スイッチ式ではないのが技術の進歩を感じます!
音源BOX
ボタンは少ないですがスマホのアプリでコントロールできます!
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