笛吹市Kさまのピアノ「ボディ編」です。
(このピアノは2016年8月に納品されています。)

「アクション編」の記事はこちらへどうぞ。

(前回公開した記事に足りなかった作業を追記しました)

 

さて、本体の修理です。
響板や駒、フレームも状態が良いので全弦張り替えとアグラフ交換、その他フェルト類の交換です。
まずは修理前の写真から。設置場所の住宅環境は湿度が高め。特に冬の結露が原因で弦やチューニングピンはサビています。フレームはシミが多いのですが、これは拭き掃除でなんとかなりそうです。
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弦を外します。
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チューニングピンを抜き、ピンブッシュも取り除きます。
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錆びついたベアリングを研磨。弦の滑りを良くさせます。
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写真はありませんが、この後フレームや響板などを綺麗にお掃除。
img_1673(掃除前の写真)

 

アリコートの表面の汚れも落としてピカピカに。
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新しいピンブッシュを打ち込んで穴あけ。
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新しいアグラフを取り付けます。1つ1つネジの相性を見ながら現物合わせの作業で、なかなか時間が掛かります。
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古いフェルトやクロスも新調します。
img_1714これで張弦の準備が整いました。

 

張弦です。まずは芯線から(ドイツ・レスロー社)
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もちろんチューニングピンも新品。ドイツのディアマント。
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芯線が終わりました。巻線を張る前に中音部のリボンを入れて仕上げておきます。
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ピンの打ち込み。ウチではこれを使用しています
(爆音注意!!)

 

巻線(ヒロエピアノハウス・レスロー+デーゲン)も貼り終えて、リボンを。
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巻口やチューニングピンの高さなどを揃えて張弦終了。
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今度はダンパー関連です。

アクション編で紹介したダンパーレバークッションの摩耗。
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ここに問題がありました。レバー裏側の接触部分の表面がザラザラに荒れています。
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細かいペーパーで整えます。
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ダンパーフェルトを貼替(貼っている最中の写真が見つかりませんでした・・・)
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これで「音」に関わる交換作業は完了です。
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このあとは、交換した部品が馴染むまで
ひたすら調律と調整を繰り返します。

 

外装は基本的に良い状態なので、真鍮部分の研磨と鍵盤蓋・譜面台のバフ掛け。
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もちろんフェルトも貼り替えて新品に。

 

完成です!!
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納品後にお部屋の響きに合わせて最終整音をします。

笛吹市Kさま、お待たせいたしました!!


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