ピアノ専門家の方のピアノで、数年前から断線するようになり、ここ数ヶ月前にその頻度が増えたため、オーバーホールする事になりました。
年数的にはまだ新し目で響板もフレームもキレイなので、響板やフレーム塗装は行いませんが、全弦張り替えや、ハンマー交換など、消耗摩耗部品を交換していきます。
まずは現況の測定です。
弦圧や、ハンマー角度、その他諸々測定し記録しておきます。
弦やピンを外して掃除します。
キレイな方ですが、フレームにしみなども。キレイに掃除します。
ベアリングの研磨です。ここの箇所が断線の原因になる事が多いので大切な作業です。
アグラフ交換です。ネジの相性で現物合わせがとても大変な作業です。
芯線は全てレスロー弦(ドイツ製)の2kg巻き使用で張り終え、チューニングピンの打ち込みなどを行います。
これで芯線部が終わり、低音部の巻き線の張弦に入ります。
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張弦完了。新しい弦は伸びるので、この後、何度も調律して落ち着かせます。
張弦が完了し、アクション内部に入りました。まずはハンマー交換の準備です。
ドイツレンナー社のハンマーです。
穴開け
鍵盤関係の修理です。まずはバランス、フロントキーピンの交換です。
クッションフェルトも貼りかえます。(理想のタッチを求め白鍵と黒鍵で厚みを換えました)