大月市のご実家に眠っていたカワイのアップライトピアノ「BL-31」を、しっかり工房で整備して甲府市Oさまのお宅へ納めさせていただきました。
ご相談をいただいたのが1年前。ご実家に伺って状態を確認させていただきましたが、特に修理の必要はなく全体を調整し直せば問題なく使用できるピアノでした。
さて、まずは工房への搬入の様子です。いつも任せて安心の「松本ピアノ輸送」さん!
作業に入ります。
まずはハンマー整形です。
だいぶ汚れが付着して変色していましたし、弦の溝も深くてこのままではキレイに発音できません。表面を削って整形します。
テフロンパウダーで潤滑(写真はウイペンヒール。他にバットスキンやダンパー関係も)
フロントピン・バランスピンをベンジンで洗浄し、それぞれに適した潤滑処理を。
下準備を終えたので、内部の調整に掛かります。毎度のことですが写真で変化をお見せできない工程が多いのでご了承ください💦
鍵盤の高さ調整。最薄0.03mmの専用紙を使って高さを精密に揃えていきます。
ビフォー → アフター
黒鍵も! 黒鍵と定規の隙間が見えますか?(左写真)カナリ低かったです💦
この作業も含めて全部で24工程、調整し直しました。
実は作業中に、ハンマーが次に打つための準備に必要な部品の不具合を発見! うまく咥えてくれないという症状で、カワイピアノによく見られます。シミズピアノサービス独自の方法で改善しました。(正確には『キャッチャー』という部分を加工しています)
著しくピッチが低下していましたので、ピッチ上げ調律(1度に2回分の調律)をしました!
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